解離性同一性障害の当事者の記録

主観的な、DID患者としての日々の徒然です

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

どんなことが治療を妨げるのか〜治療同盟とはなにか

わたしは治療同盟という用語はパトナムの本で初めて知った。しかしそれ以前にもわたしの主治医はそれらしいことを診察の終わりにやっていたような気がする。 簡単に言うと主治医と患者とのあいだで交わされる約束である。治療に於ける契約のようなものだ。文…

どんなことが治療を妨げるのか〜診断の受容がむつかしいのは何故か

DID患者が診断を受け入れることには単純に自分がこれこれの病気に罹っているといった病識を持つこと以上の、DID患者に特異な脳内の力動があることについて書きたいと思う。 パトナムはその著書でDID患者はその治療期間中、つまり診断され寛解するまでの長い…

どんなことが治療を妨げるのか〜DID患者はどんなふうに信頼関係を学ぶのか

DID患者と診断されてもされていなくても日々の生活を侵食してくる様々な症状から回復していくには長いプロセスが必要となる。 わたしの場合、出生時からの長期間の解離のミラクルが孤立無援で生き長らえる唯一の手段であった。大人になり治療が始まる。たと…