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水滴(ルシアナ・ジュリー)
1989年にわたしはフクロウの小説を書いた。当時アニマという動物の雑誌を定期購読していた。突然廃刊になった。フクロウの特集記事を読みフクロウのことを結構毎日考えていた。そんなふうにフクロウの物語を作った。
何故フクロウにしたのか自分でもわからないが、人間の物語をその時はまだ書き始めることが出来なかった。フクロウを描いては人間のことを書いた。そんな小説だった。
井伏鱒二のファンだったということもある。井伏鱒二にはファンレターは書けてないが。書けばよかったなあと考えることもある。
夜行性というフクロウの性質もある。先月美容院で読んだ雑誌で個人が夜行性か昼行性かということは遺伝子レベルで決まっているというのを読みびっくりした。50歳を過ぎた頃からわたしは徹夜が出来なくなった。だが自分が本質的な夜行性人間だと気づいた気がしてなんだか嬉しかった。
わたしの書いたフクロウは雌(メス)で、もちろん私自身を投影したものだった。弱いげっ歯類(カヤネズミ)を狩猟したり、コウモリたちを蹴散らしたり、乱暴な日々を送る。
フクロウというものは果たして記憶力や論理的思考力はあるのだろうか。フクロウの耳は左右対称ではない。フクロウは首が無いようで、実はすごくよく動く首を持つ。フクロウは三頭身だ。
フクロウが夜、人間の生活を覗き見することなんてあるのだろうか。フクロウがわたしの部屋の窓辺に来てくれたらいいのにな。
とかそういうことを考えながら書きました。








